高い倫理意識を持って建築の設計監理を行う京都の建築家の集まりです
日本建築家協会(JIA)は会員数全国に5000名前後で、諸外国の団体と同じ性格を持つ我が国唯一の建築家の団体として、ユネスコの外郭団体である国際建築家連合(UIA)の日本支部となっています。その建築家協会のうち、京都に拠点を構えている会員が近畿支部京都地域会の会員です。現在京都地域会の会員は100名前後です。
地域に根ざした子供たちの教育活動や社会貢献活動
建築の設計監理を行う以外にも、我々は地域に根ざした会として様々なことに取り組んでいます。
小学生たちに家の設計や模型を作ることを教えるワークショップの開催や、子供たちと共に町家や歴史的建造物の探検を行う等、教育活動にも積極的に取り組んでいます。また建築作品展や、建築家の資質の向上のための実務セミナーや建築見学会等を開催しています。一定の知識や技術を持った建築家の団体として、美しく安全な京都の街並みを形成することに貢献していきたいと考えています。
JIA京都地域会から皆様へ
市民から尊敬される存在になるために
私たちは、自ら建築家を名乗る職能団体です。
それは、建築の設計監理を専業にすることに止まらず、自分たちの職能で社会に貢献し、市民から尊敬される存在になるという強い志、覚悟を自身に課せているのです。
京都地域会では行政と協力し、京都をより安全・安心な街、より美しい街にする活動に取り組んでいます。又、将来この街を支えてくれる人材の育成を目的とした「建築と子供たち」の活動を10年以上続けています。
技能向上のための技術セミナー・各種講演会の開催や、文化財・伝統建築・現代建築等の見学会を行い、我々の活動や作品を広く知っていただくために、隔年で「建築家作品展」も行っています。
人を守る、命を守る建築
そんな私たちを取り巻く環境が今大きく変わろうとしています。
近年の度重なる自然災害での被害状況を顧みるとき、インフラに対する信頼が無くなったのと同じように、建築のシェルターとしての信頼も失われたように感じます。
暴風雨や強い日差しといった自然の脅威から人を守る、命を守るのが建築の一番の役目であったはずです。もちろん美しさ、機能性、居心地の良さ等は追求すべき大切なことですが、人の命を守るという基本を再度問い直さなければならないと思っています。
我々に設計の依頼をするのは発注者でありますが、その建物が建つのは街の中、市民の暮らしの中です。そのことにもっと責任を感じ、市民の暮らし、命を守ることに向き合わなければなりません。
それでこそ建築家だと思っています。
これからも、発注者はもちろん、市民からも建築家と呼ばれるよう日々活動してまいりますので、益々のご理解ご協力をお願い致します。
2018年10月
公益社団法人 日本建築家協会 近畿支部 京都地域会
京都地域会長 小田 裕美