「気持ちのよい建築」 敷地を見立て、家族の生活環境を組み立て、住まい手の夢が いかに実現されていくか？ それらを解き明かして構成し、美しい空間に仕立て上げる力が 住宅の設計に求められている。 日々の移ろい、季節、年月の移ろいをよく考えて建築に取り組 んでいくことである。

日常の利便性、自然を感じる季節感、家族の成長と共に変わっ ていく住まい方。

その為に求められるのは、間取りだけではなく、自然の光と 風や風景を取りこむための開口部の工夫、直接目にする仕上げ の素材感、周辺環境からも考えられた建築の形態、これらを 日常性と少し離れた非日常性の中で構成されていく 気持ちのよい空間。

現実的な生活の中に建築の奏でる空間が少しなりとも心の豊か さを育めればと思う。